ぜんぶ、ちょうだい。




な、にこれ…。
なんだか、胸が――ぎゅっとなる。



「挨拶に来るのは構わないけど、俺のこと好きなのはやめたら?時間の無駄だと思う」



泉先輩は、フイっと前を向いて、さらっと言った。

優しくされたと思ったら、またすぐにどん底。


でも、先輩。
私、やっぱり諦め悪いみたいです。



「好きでいるだけでも、だめですか?」



スクールバッグを持つ手に、ギュッと力を込める。
声は震えてたかもしれない。でも、ちゃんと届いてほしかった。

すると、泉先輩は少しだるそうな顔をして――



「もう、言うのも疲れた。勝手にしたら?」



……い、いいの!?


それって、許されたってこと?

好きでいても、いいってこと?