ぜんぶ、ちょうだい。




「最近、勉強してましてっ…」


「分かりやすい嘘つくな」



うっ……。やっぱり、先輩には通じない。私の嘘なんて、すぐに見抜かれてしまう。



「まぁ、どーでもいいけど」


「えっ……」



どーでもいいんですか!? ここまできて? さっきまで、あんなにいい雰囲気だったのに……!?



「さ、寂しかったって……それだけですか?」


「それだけって?」


「なんで、寂しかったんですか?」



私は、大好きな先輩に会えなかったから寂しかった。
でも先輩は――私を一ミリもそういう風に見ていないんじゃないか。そんな不安が胸を締めつける。

先輩は一瞬、考えるような顔をして。



「……分かんないけど、気になんだよ」


「……っ……!」



もう、先輩。ずるい。なんで、そんなことサラッと言うの。

今まで、そんな素振り見せなかったくせに。なんで、今になって。

胸が熱くなって、呼吸が浅くなる。
期待と不安が入り混じって、涙がにじみそうになる。