ぜんぶ、ちょうだい。




「初めて、清水に頼られてる気がするっ……」



ぽつりと呟いたら、



「ちげーよ」



清水は、私の机に突っ伏した。

……なんだろう。
前向きなよ?って思うけど、それ以上、強く言えなかった。

だって、 なんだか清水が―― 苦しい恋をしてるように見えたから。



「清水、しんどいの?」



そっと声をかけると、机に顔を埋めたまま、ぼそり。



「うーん…… 脈がないのは分かってたけど、 かなりキツイ」



……意外だった。

いつも軽くて、からかってばかりで、本気なんて見せない清水が。

まいってる。



「でも清水、私に言ったじゃん。 好きなら、“なにを犠牲にしても自分のものにする”って。 頑張んなよ」



机に突っ伏しながら、私の顔をチラッと見上げる清水。
二ッと笑うと、清水もフッてちょっと笑った。



「俺に告られたら、嬉しいかな?」

「清水なんだかんだ良い奴だし、嬉しいでしょっ」



ほんとにそう思ってる。
清水はいい奴。ひまちゃんも言ってたし、私もそう思ってる。

すると清水は、 起き上がって「なんだよ、それ」って笑った。


……清水の恋が、うまくいけばいいな。