緑の多い、湖のある自然公園。

カフェやボート乗り場もあって、静かな休日を楽しむ人たちがちらほら。

「へえ……こんなとこあるんだね」

「人が少ないとこ選んだ。落ち着けるし……ことは、騒がしいとこ苦手だろ」

「……覚えてたんだ」

「当然。彼氏だし」

そう言って歩き出す蓮の背中を見ながら、ことはは頬が自然にゆるむのを止められなかった。