クールな総長は私だけにとびきり甘い

翌日の授業中

教室の中、教師の声が淡々と響く。

黒板の文字を写していたことはの手元に、コツン、と何かが当たった。


見ると、机の隅に小さく折りたたまれたメモ用紙。


そっと開くと、そこには短くこう書かれていた。

「日曜、空いてるか?」

綺麗な字ではないけれど、見慣れた筆跡にことはは小さく目を見開く。

隣の席に目をやると、蓮が無表情で前を向いたまま、ほんの少しだけ視線をこちらに向けた。

ことはは心臓がドクンと鳴るのを感じながら、ペンを取ってそっと返事を書く。