「俺以外、見んな」 囁くような声とともに、蓮の唇がそっと重なった。 優しくて、でも男らしい熱を帯びたキスだった。 触れた唇から、心が溶けていくような感覚。 ことはは自然と目を閉じ、蓮の気持ちを受け止めた。 キスが終わると、蓮は少しだけ不器用な笑みを浮かべて言った。 「なあ……もっと俺のこと、好きになれよ」 ことはは頬を赤らめたまま、まっすぐに彼を見上げて言った。 「もう十分すぎるくらい、好きだよ」 風がふわりと吹き抜けた。 ふたりの恋は、もう誰にも止められない。