クールな総長は私だけにとびきり甘い

「他の男と、あんなに楽しそうに話すな」

「え…?」

「俺以外のやつに、笑うなよ」

いつもの落ち着いた蓮とは違う。

むき出しの感情、鋭い声。ことはは胸の奥がドキンと鳴った。


「…蓮くん、ヤキモチ妬いてるの?」

「妬くに決まってんだろ。好きな女が、他の男と笑ってんだぞ」

そう言って、蓮は一歩、ことはに近づく。

「じゃあ……証明して」

「証明って……?」

頬に触れる蓮の指。

ゆっくりと顔が近づいてきて、ことはの視界が蓮だけになる。