――ゼロ。
校内でも荒れ狂う不良どもを力でねじ伏せてきた、有名な問題児。
流れるようなストレートロングの黒髪に、耳元で鈍く光る数々のピアス。
誰も寄せ付けない鋭い目つきをした、息を呑むほどに美しい不良少女。
「ハッ……ふざけんなよ、似非教師」
ゼロは低い声で威嚇するように吐き捨てた。
「なんでアタシが、こんな気取ったお坊ちゃんと組まなきゃいけねえんだよ。用があるならアタシ一人で十分だ」
「僕も同感です。彼女のようそな……暴走しかねない乱暴な方と組むメリットが見当たりません」
互いに視線を交わす。
冷たい嘲笑を浮かべる僕と、殺気立った瞳で睨み返してくる彼女
バチバチと火花が散る室内で、教師は面倒そうに息を吐き、煙草の灰を落とした。
「言ったろ。組めばわかるさ」
教師のの眼光が、一瞬だけ元・狂犬のそれに鋭く光る。
