「本題だ。クジョウのシマで少しネズミが暴れててね。俺の手を汚すまでもない雑魚だが……放置もできん。ヒイラギ、お前が裏で糸を引いて潰せ」 「お断りします」 僕は即答した。 眼鏡の奥の瞳を冷ややかに細め、穏やかな笑みを崩さないまま言葉を続ける。 「生憎僕にそんな無駄な時間はありません。一人で処理するにしても、あまりに利がなさすぎる」 「だろーな。だから、あいつと組め」 教師が親指で指し示したのは、指導室の壁に背を預け、不機嫌そうに腕を組んでいた一人の少女だった。