deeply winter




「遅ぇぞ、トウヤ」


暖房の効いた指導室。
煙草の煙をくゆらせながら、だるそうにパイプ椅子に背をもたれかけている男――我が校の教員だ


荒れ果てた不良校の教員らしく、柄の悪さを隠そうともしない男へ、僕は優しく物腰柔らかい笑みを向けた。


「すみません、先生。放課後の補習が終わらなくて」



「嘘つけ。お前が補習なんて受けるわけねぇだろ。東大の入試問題でも鼻歌まじりで解くような奴がよ」



男はフッと鼻で笑うと、机の上に一枚の書類を放り投げた。


そこには、繁華街の闇組織と、最近この不良校周辺で蠢く半グレどもの相関図が細かく記載されている。