なんだ、コイツ。どこかで一暴れしてきたのか? 学校での「気取った優等生」の空気は消え失せ、纏っている雰囲気が完全に『こちらの世界の人間』のそれだ。 喧嘩なんてろくに出来なさそうな非力な優等生が? にもかかわらず、喋り方はどこまでも丁寧で穏やか。そのチグハグさが、猛烈に不気味だった。 「さて、中に入りましょうか。半グレどもの集会は既に始まっているようです」 「……おい。お前、何か隠してんだろ」 アタシが睨みつけると、ヒイラギは足を止め、ゆっくりと振り返った。