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○裏庭・昼休み
木陰で寝ていた蓮司が、ゆっくりと体を起こす。
乱れた制服、だるそうな仕草。
だが、目つきは鋭い。
蓮司「……誰だ?」
紗月は慌てて立ち上がり、少し距離を取る。
紗月「す、すみません!ここ、人がいると思わなくて……!」
蓮司は紗月をじっと見て、ふっと笑う。
蓮司「へぇ。新入生か。人の寝顔を覗き込むなんて、物好きだな」
紗月「ち、違います! ただ、お弁当を食べる場所を探してて……」
先輩は伸びをして、草の上にごろんと寝転んだまま空を仰ぐ。
蓮司「フーン。まあいいけど。普通なら俺を見たら逃げるんだよな。お前、怖くないのか?」
紗月は少し唇を噛む。
紗月(心の声)「……正直、怖い。でも……寝てる顔は、ぜんぜん怖くなかった」
---
○裏庭・ベンチ
紗月は恐る恐るベンチに腰を下ろそうとする。
だが先輩が先に腰を広げ、ドンと足を投げ出す。
紗月「……!」
蓮司「ここ、俺の指定席なんだよ」
紗月「そ、それなら……別の場所に行きます」
立ち上がろうとした瞬間、先輩は手を伸ばし、ベンチの端を軽く叩いた。
蓮司「座れよ。俺の隣」
紗月「え……」
蓮司「逃げんな。……お前、面白そうだから」
紗月(心の声)「どうして……? なんで、私なんかに……」
仕方なく、紗月はベンチの端に腰を下ろす。
ぎこちない距離感。
先輩は横目で彼女を見て、にやりと笑う。
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○乱入する上級生
その時、裏庭に二人の上級生が入ってくる。
上級生A「おいおい、またここで昼寝かよ」
上級生B「しかも新入生まで連れ込んで……趣味悪ぃな」
紗月はびくっとして立ち上がろうとする。
だが先輩が腕を伸ばし、彼女の肩を軽く押さえる。
蓮司「……その口、閉じろ」
一瞬で空気が張り詰める。
先輩の声は低く、冷たい。
上級生たちは顔を引きつらせ、「わ、悪ぃ」と小声で言って退散する。
紗月(心の声)「……やっぱり怖い。でも……さっきは、私を守って……?」
---
○裏庭・先輩とヒロイン
沈黙。
春風に桜の花びらが舞う。
紗月はお弁当箱を抱えたまま、どうしていいかわからず視線を落とす。
蓮司「なあ」
紗月「っ、はい!」
先輩は彼女の顔を覗き込み、不敵な笑みを浮かべる。
蓮司「お前、名前は?」
紗月「……水瀬 紗月です」
蓮司「紗月、か。覚えた」
彼はニヤリと笑い、足を組み直す。
蓮司「明日も、ここに来いよ」
紗月「え……?」
蓮司「決まりな。逃げんなよ」
紗月は言葉を返せないまま、チャイムが鳴り響く。
---
○教室へ戻る廊下
紗月は急ぎ足で教室へ向かう。
胸の鼓動が早い。
紗月(心の声)「どうして私……? 本当に、怖い人なのに……。でも……」
ふと、先輩の「眠そうな横顔」を思い出す。
紗月(心の声)「……あの顔、忘れられない」
○裏庭・昼休み
木陰で寝ていた蓮司が、ゆっくりと体を起こす。
乱れた制服、だるそうな仕草。
だが、目つきは鋭い。
蓮司「……誰だ?」
紗月は慌てて立ち上がり、少し距離を取る。
紗月「す、すみません!ここ、人がいると思わなくて……!」
蓮司は紗月をじっと見て、ふっと笑う。
蓮司「へぇ。新入生か。人の寝顔を覗き込むなんて、物好きだな」
紗月「ち、違います! ただ、お弁当を食べる場所を探してて……」
先輩は伸びをして、草の上にごろんと寝転んだまま空を仰ぐ。
蓮司「フーン。まあいいけど。普通なら俺を見たら逃げるんだよな。お前、怖くないのか?」
紗月は少し唇を噛む。
紗月(心の声)「……正直、怖い。でも……寝てる顔は、ぜんぜん怖くなかった」
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○裏庭・ベンチ
紗月は恐る恐るベンチに腰を下ろそうとする。
だが先輩が先に腰を広げ、ドンと足を投げ出す。
紗月「……!」
蓮司「ここ、俺の指定席なんだよ」
紗月「そ、それなら……別の場所に行きます」
立ち上がろうとした瞬間、先輩は手を伸ばし、ベンチの端を軽く叩いた。
蓮司「座れよ。俺の隣」
紗月「え……」
蓮司「逃げんな。……お前、面白そうだから」
紗月(心の声)「どうして……? なんで、私なんかに……」
仕方なく、紗月はベンチの端に腰を下ろす。
ぎこちない距離感。
先輩は横目で彼女を見て、にやりと笑う。
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○乱入する上級生
その時、裏庭に二人の上級生が入ってくる。
上級生A「おいおい、またここで昼寝かよ」
上級生B「しかも新入生まで連れ込んで……趣味悪ぃな」
紗月はびくっとして立ち上がろうとする。
だが先輩が腕を伸ばし、彼女の肩を軽く押さえる。
蓮司「……その口、閉じろ」
一瞬で空気が張り詰める。
先輩の声は低く、冷たい。
上級生たちは顔を引きつらせ、「わ、悪ぃ」と小声で言って退散する。
紗月(心の声)「……やっぱり怖い。でも……さっきは、私を守って……?」
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○裏庭・先輩とヒロイン
沈黙。
春風に桜の花びらが舞う。
紗月はお弁当箱を抱えたまま、どうしていいかわからず視線を落とす。
蓮司「なあ」
紗月「っ、はい!」
先輩は彼女の顔を覗き込み、不敵な笑みを浮かべる。
蓮司「お前、名前は?」
紗月「……水瀬 紗月です」
蓮司「紗月、か。覚えた」
彼はニヤリと笑い、足を組み直す。
蓮司「明日も、ここに来いよ」
紗月「え……?」
蓮司「決まりな。逃げんなよ」
紗月は言葉を返せないまま、チャイムが鳴り響く。
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○教室へ戻る廊下
紗月は急ぎ足で教室へ向かう。
胸の鼓動が早い。
紗月(心の声)「どうして私……? 本当に、怖い人なのに……。でも……」
ふと、先輩の「眠そうな横顔」を思い出す。
紗月(心の声)「……あの顔、忘れられない」



