「ロゼッタ、あなたにお客様よ」
と、同僚侍女からそう声をかけられる。一瞬「助かった」と思ったロゼッタだったが、訪問客の名前を聞いて目を丸くする。
「ライノア様!? いったいどういう風の吹き回しですの?」
ロゼッタは急いでライノアの元に向かった。すると彼は平然とした様子で「あなたに会いに来ただけですが」と口にする。
「あなたがわたくしに会いに来たことなんて、これまでなかったでしょう?」
「いけませんか?」
そう言ってまっすぐに見つめられ、ロゼッタは思わずたじろいでしまう。
「第一、僕はまだ、あなたからお土産をいただくという約束を守っていただいていませんし」
「そ、れは……そうなのだけど」
夜会の夜に『わかった』と返事をしたものの、ロゼッタは未だに迷っていた。
これまでならなんとも思わなかった。友人の一人に贈り物をするのは普通のことだからだ。けれど、ライノアが自分を見る眼差しがこれまでと変わっている。そうとわかっていながら、彼の望むようにしてもいいのだろうか? クロエを――大事な友人を傷つけてしまうのではないだろうか、と。
と、同僚侍女からそう声をかけられる。一瞬「助かった」と思ったロゼッタだったが、訪問客の名前を聞いて目を丸くする。
「ライノア様!? いったいどういう風の吹き回しですの?」
ロゼッタは急いでライノアの元に向かった。すると彼は平然とした様子で「あなたに会いに来ただけですが」と口にする。
「あなたがわたくしに会いに来たことなんて、これまでなかったでしょう?」
「いけませんか?」
そう言ってまっすぐに見つめられ、ロゼッタは思わずたじろいでしまう。
「第一、僕はまだ、あなたからお土産をいただくという約束を守っていただいていませんし」
「そ、れは……そうなのだけど」
夜会の夜に『わかった』と返事をしたものの、ロゼッタは未だに迷っていた。
これまでならなんとも思わなかった。友人の一人に贈り物をするのは普通のことだからだ。けれど、ライノアが自分を見る眼差しがこれまでと変わっている。そうとわかっていながら、彼の望むようにしてもいいのだろうか? クロエを――大事な友人を傷つけてしまうのではないだろうか、と。



