「もう……いけませんの?」
セリーナの引き立て役になるように、と言ったのは他でもない、クローヴィスだというのに。第一、今回はいつものようにロゼッタのほうからアプローチはしていない。来るに任せただけなのだが。
ロゼッタは男性たちに断りを入れ、会場の隅に向かって歩を進める。それから小さくため息をついた。
「あなたって本当に尻軽ね」
「……え?」
唐突にそんな言葉が聞こえてきて、ロゼッタはそっと隣を見る。そこには先客、クローヴィスの侍女がいた。ともすればスタッフと間違われそうな地味なドレスに身を包んでいる。ロゼッタは静かに首を傾げた。
「尻軽とは?」
「自分をチヤホヤしてくれる男なら誰でもいいの? とんだ悪女じゃない」
軽蔑をあらわにした視線。ロゼッタは小さく肩をすくめた。
「先日も申し上げましたでしょう? わたくしにとって大事なものはお金です。男性ならば誰でもいいというわけでは」
「だったら、どうしてクローヴィス殿下からドレスを贈られているのよ!」
クローヴィスの侍女は顔を真っ赤に染めてロゼッタに詰め寄る。小声だが、あまりに語気が強いため、何人かがこちらを振り向いた気配がする。
セリーナの引き立て役になるように、と言ったのは他でもない、クローヴィスだというのに。第一、今回はいつものようにロゼッタのほうからアプローチはしていない。来るに任せただけなのだが。
ロゼッタは男性たちに断りを入れ、会場の隅に向かって歩を進める。それから小さくため息をついた。
「あなたって本当に尻軽ね」
「……え?」
唐突にそんな言葉が聞こえてきて、ロゼッタはそっと隣を見る。そこには先客、クローヴィスの侍女がいた。ともすればスタッフと間違われそうな地味なドレスに身を包んでいる。ロゼッタは静かに首を傾げた。
「尻軽とは?」
「自分をチヤホヤしてくれる男なら誰でもいいの? とんだ悪女じゃない」
軽蔑をあらわにした視線。ロゼッタは小さく肩をすくめた。
「先日も申し上げましたでしょう? わたくしにとって大事なものはお金です。男性ならば誰でもいいというわけでは」
「だったら、どうしてクローヴィス殿下からドレスを贈られているのよ!」
クローヴィスの侍女は顔を真っ赤に染めてロゼッタに詰め寄る。小声だが、あまりに語気が強いため、何人かがこちらを振り向いた気配がする。



