私より先に出て行ってしまう。
誰も口には出さないが、親睦会という名の合コンだったはずが、…最悪な事態になってしまった。
絵梨花を見たら、大丈夫だからと頷いていた。
「あーぁ、やっぱり帰ったか…仕方ない、残った俺たちだけで、後でカラオケに行こうか?」
渡部さんのファインプレーに、この場の雰囲気も明るくなったので、私を気にかける絵梨花と渡部さんだけに、軽く会釈して部屋を出た。
そして、店を出てすぐ、タバコを吸って立っている向井さんと出くわした。
なんで、そんなとこにいるのよ…
彼の前を通らないと帰れない私は、小声で「お疲れ様でした。おやすみなさい」と言いながら通り過ぎようとした。
「ももじりっこ…待てよ」
「なんですか?」
ムカっとなり声を荒げて返事すると、彼は可笑しそうに笑い出す。
余計に腹が立ってきて、服を汚されたやり場の怒りもあって、八つ当たりする。
「ももじ、りこです。わざと言い間違えないでください」
「たいして変わらないだろう」
「変わります。それで、呼び止めた理由は何ですか?ただ、ももじりっこって、からかう為だけに呼んだなら、セクハラで訴えますよ」
「…それは困る」
誰も口には出さないが、親睦会という名の合コンだったはずが、…最悪な事態になってしまった。
絵梨花を見たら、大丈夫だからと頷いていた。
「あーぁ、やっぱり帰ったか…仕方ない、残った俺たちだけで、後でカラオケに行こうか?」
渡部さんのファインプレーに、この場の雰囲気も明るくなったので、私を気にかける絵梨花と渡部さんだけに、軽く会釈して部屋を出た。
そして、店を出てすぐ、タバコを吸って立っている向井さんと出くわした。
なんで、そんなとこにいるのよ…
彼の前を通らないと帰れない私は、小声で「お疲れ様でした。おやすみなさい」と言いながら通り過ぎようとした。
「ももじりっこ…待てよ」
「なんですか?」
ムカっとなり声を荒げて返事すると、彼は可笑しそうに笑い出す。
余計に腹が立ってきて、服を汚されたやり場の怒りもあって、八つ当たりする。
「ももじ、りこです。わざと言い間違えないでください」
「たいして変わらないだろう」
「変わります。それで、呼び止めた理由は何ですか?ただ、ももじりっこって、からかう為だけに呼んだなら、セクハラで訴えますよ」
「…それは困る」


![(続編)ありきたりな恋の話ですが、忘れられない恋です[出産・育児編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1631187-thumb.jpg?t=20210301223334)
