侍女たちにドレスを運ばせる侯爵様の前で、私はただ硬直するばかりだ。
出会ってすぐにお茶を頂くのかと思えば、突然、贈り物を渡したいといわれ、ここまで連れてこられた。こんなに豪華なものは受け取れないとお断りをしたというのに、せめてお茶会の間だけでも着てほしいと言われ、今に至る。
着せ替え人形よろしく立ち尽くし、ダリアに助けを求めようとその姿を探した。
「ロックハート侯爵様、僭越ながら、私も選んでみました」
ダリアは表情一つ変えず、ドレスを手に持っていた。
私が着たこともないような、薄紅色のドレスには可愛らしいバラの刺繍が施されている。とても美しいものだ。──ではなく、なぜ私の傍にいないで、ちゃっかり着せ替えごっこの仲間入りをしているの!?
「さすが、ヴェルヘルミーナ付きの侍女ですこと!」
「お褒めいただき光栄です」
「さぁ、着替えましょう、ヴェルヘルミーナ!」
ご機嫌なロックハート侯爵様の号令と共に、侍女たちが私を取り囲んだ。
出会ってすぐにお茶を頂くのかと思えば、突然、贈り物を渡したいといわれ、ここまで連れてこられた。こんなに豪華なものは受け取れないとお断りをしたというのに、せめてお茶会の間だけでも着てほしいと言われ、今に至る。
着せ替え人形よろしく立ち尽くし、ダリアに助けを求めようとその姿を探した。
「ロックハート侯爵様、僭越ながら、私も選んでみました」
ダリアは表情一つ変えず、ドレスを手に持っていた。
私が着たこともないような、薄紅色のドレスには可愛らしいバラの刺繍が施されている。とても美しいものだ。──ではなく、なぜ私の傍にいないで、ちゃっかり着せ替えごっこの仲間入りをしているの!?
「さすが、ヴェルヘルミーナ付きの侍女ですこと!」
「お褒めいただき光栄です」
「さぁ、着替えましょう、ヴェルヘルミーナ!」
ご機嫌なロックハート侯爵様の号令と共に、侍女たちが私を取り囲んだ。


