いつから、私はお父様にワガママを言わなくなったのだろう。お母様が生きていた頃は、お父様にお仕事へ行かないでとか、砦について行くとか言っていたわ。討伐遠征でなかなか帰ってこない日があったから、幼い私は寂しかったのね。
私はお父様が、大好きだった──?
やはり拭えない違和感に、私は小さく首を傾げた。
「ヴェルヘルミーナ様、リリアードの街が見えてきましたね」
「えぇ……ついに、ロックハート侯爵様とお会いするのね」
リリアードの街をぐるりと囲う石壁が見えてきた。さらに近づいた街の堅牢な壁は、鮮やかな花で彩られていた。
門を潜り抜け、街道を進む馬車の中から外を眺めた私は、無意識に感嘆の声を零していた。
なんて活気に満ち溢れているのだろうか。
通りには可愛らしいガーランドが下がり、街灯や馬車通りも色とりどりの花で飾られている。外は荒涼とした丘だったということを、一瞬で忘れてしまう程の極彩色だ。
私はお父様が、大好きだった──?
やはり拭えない違和感に、私は小さく首を傾げた。
「ヴェルヘルミーナ様、リリアードの街が見えてきましたね」
「えぇ……ついに、ロックハート侯爵様とお会いするのね」
リリアードの街をぐるりと囲う石壁が見えてきた。さらに近づいた街の堅牢な壁は、鮮やかな花で彩られていた。
門を潜り抜け、街道を進む馬車の中から外を眺めた私は、無意識に感嘆の声を零していた。
なんて活気に満ち溢れているのだろうか。
通りには可愛らしいガーランドが下がり、街灯や馬車通りも色とりどりの花で飾られている。外は荒涼とした丘だったということを、一瞬で忘れてしまう程の極彩色だ。


