私の子となれば、光を灯すことも出来ない、憐れな子が生まれるかもしれない。
だけど、ロックハート家も由緒正しい魔術師の家系よ。その血を濃く受け継ぐかもしれない──って、待って。そもそも、なんで結婚を通り越して子を成す話になっているの。確かに、結婚となれば、そういうことだろうけど。
ヴィンセント様は女嫌いって噂もあるわ。
そもそも、夜を共にすることがないかもしれない。
それにヴィンセント様は、魔術師団の長を務める方よ。私が魔法を使えないなんて、すぐ気付くに決まってる。知られたら最後、すぐに離縁されるわ。
恋愛小説すら読む暇がない日々を送って来た私にとって、結婚と出産の文字は未知のものだ。それでも、枕を共にすることが簡単でないことくらい分かる。政略結婚ともなれば、なおさらだ。婚約前に魔力量を調べられたなんて話もあるらしいし。
魔法が使えない令嬢が求められるわけがないのよ!
奥歯を噛み締めながら、じっと継母の話を聞いていると、再び、お腹のあたりを扇子で叩かれた。今度は少し強く。
鈍い振動が、身体の奥に響く。
だけど、ロックハート家も由緒正しい魔術師の家系よ。その血を濃く受け継ぐかもしれない──って、待って。そもそも、なんで結婚を通り越して子を成す話になっているの。確かに、結婚となれば、そういうことだろうけど。
ヴィンセント様は女嫌いって噂もあるわ。
そもそも、夜を共にすることがないかもしれない。
それにヴィンセント様は、魔術師団の長を務める方よ。私が魔法を使えないなんて、すぐ気付くに決まってる。知られたら最後、すぐに離縁されるわ。
恋愛小説すら読む暇がない日々を送って来た私にとって、結婚と出産の文字は未知のものだ。それでも、枕を共にすることが簡単でないことくらい分かる。政略結婚ともなれば、なおさらだ。婚約前に魔力量を調べられたなんて話もあるらしいし。
魔法が使えない令嬢が求められるわけがないのよ!
奥歯を噛み締めながら、じっと継母の話を聞いていると、再び、お腹のあたりを扇子で叩かれた。今度は少し強く。
鈍い振動が、身体の奥に響く。


