「ペンロド夫人が、ウィンズローを紹介してくれたんですよね?」
「ええ。だから、ペンロド家に恩があるし、ウィンズローは強気に出られるの。でも、これ以上、魔法繊維の価格を下げるのは無理だわ」
「価格競争が起きればいいんですよね?」
「……西のドリス商会がウィンズローより好条件を出す、価格を倍にしてもいいから納品数を増やして欲しいとはいってるのよ」
「渡りに船ではありませんか!」
「そう簡単にはいかないのよ」
溜め息をつくと、ダリアが眉をひそめた。
「……西のドリスは、フォスター公爵家縁の商会でしたね」
「そう。古い代には、うちの織物をずいぶん贔屓にしてくれていたわ。出来れば、私も関係を改善したいのだけど」
お姉様は、必死にドリス商会との繋がりを残してくださった。きっと、エヴァン王子の後ろ楯であるフォスター公爵様のことを考えてなのだろうけど。
今は、なんとかその繋がりを保っている状態。お姉様のことを思うと、もっと深い付き合いをしたいところなのよね。
「ドリスに鞍替えしても良いんじゃないですか?」
「そんなことしたら、それこそ、ペンロド公爵夫人の怒りを買うことになるわよ」
「ええ。だから、ペンロド家に恩があるし、ウィンズローは強気に出られるの。でも、これ以上、魔法繊維の価格を下げるのは無理だわ」
「価格競争が起きればいいんですよね?」
「……西のドリス商会がウィンズローより好条件を出す、価格を倍にしてもいいから納品数を増やして欲しいとはいってるのよ」
「渡りに船ではありませんか!」
「そう簡単にはいかないのよ」
溜め息をつくと、ダリアが眉をひそめた。
「……西のドリスは、フォスター公爵家縁の商会でしたね」
「そう。古い代には、うちの織物をずいぶん贔屓にしてくれていたわ。出来れば、私も関係を改善したいのだけど」
お姉様は、必死にドリス商会との繋がりを残してくださった。きっと、エヴァン王子の後ろ楯であるフォスター公爵様のことを考えてなのだろうけど。
今は、なんとかその繋がりを保っている状態。お姉様のことを思うと、もっと深い付き合いをしたいところなのよね。
「ドリスに鞍替えしても良いんじゃないですか?」
「そんなことしたら、それこそ、ペンロド公爵夫人の怒りを買うことになるわよ」


