継母に無能と罵られてきた伯爵令嬢ですが、可愛い弟のために政略結婚をいたします

「どうしたらヴェルヘルミーナが喜ぶ可愛いゴーレムを作れるかと真剣に悩んでたこともあった。それくらい、いつだってヴェルヘルミーナの喜ぶことをしようとしていたよ」
「私が喜ぶことを?」
「ああ。レドモンド卿は、夫人を亡くしてからも、どうにかして貴女の笑顔を取り戻そうとしていたんだ」

 まったくそんな素振りはなかった。
 そもそも、お仕事が忙しかったし、継母が来てからは砦に入り浸るようになっていたわ。

 もしかしたら、ヴィンセント様は私のために嘘をついてるのかしら?

 ちらりとそんなことを考えたけど、彼のまっすぐな瞳は嘘をいっているように見えなかった。

「後妻を迎えたとき、自分では母の代わりになれないといっていた」
「……え?」
「しかし、よりによってケリーアデルを迎えるとは、誰も思っていなかったよ。考え直せという者も多数いた」
「あ、あの、それって……どういうことですか?」