「えっ……ナイトプールパーティー?」
休日に、私は麻布台のホテルに来ていた。
都心にできたばかりのお洒落な高級ホテルで、アフタヌンティー女子会をするためだ。
集まったのは、職種は違えど同年代のバリキャリたち。
アパレル、化粧品、エステなど、女性をターゲットにした仕事に就いている人たちだ。
交流会で知り合って以来、たまに集まって情報交換をしている。
友人同士の楽しみというよりは、仕事がらみのパワーランチと言えるだろう。
今日も有益な話ができたと思ったら、エステ店を開業している森さんから、パーティーに誘ってもらった。
「そう! ここのホテルの最上階がプールになっているの」
森さんが手を組むと、綺麗に手入れされたネイルがきらりと光る。
手足の隅々まで手を抜かない人なのだ。
「そこで交流会をするんだけど、よかったら皆さんも来ない?」
「えー、行く行く!」
パワーランチメンバーがすぐさま声を上げる。
だけど、私は一拍遅れてしまった。
だって、私は泳げない。それどころか水が怖い。
誰にも言ったことはないが、隠れカナヅチなのだ。
「ナイトプールなんて初めて! 楽しみ!」
なのに、口が勝手に動いてしまった。
だって、せっかくのお誘いを断ったら空気が悪くなる。
新しい出会いだってなくなってしまう。
置いていかれたくない――そんな焦りがある。
「じゃあ、招待状を送るね!」
森さんの言葉に、私は引きつった笑みを浮かべた。
休日に、私は麻布台のホテルに来ていた。
都心にできたばかりのお洒落な高級ホテルで、アフタヌンティー女子会をするためだ。
集まったのは、職種は違えど同年代のバリキャリたち。
アパレル、化粧品、エステなど、女性をターゲットにした仕事に就いている人たちだ。
交流会で知り合って以来、たまに集まって情報交換をしている。
友人同士の楽しみというよりは、仕事がらみのパワーランチと言えるだろう。
今日も有益な話ができたと思ったら、エステ店を開業している森さんから、パーティーに誘ってもらった。
「そう! ここのホテルの最上階がプールになっているの」
森さんが手を組むと、綺麗に手入れされたネイルがきらりと光る。
手足の隅々まで手を抜かない人なのだ。
「そこで交流会をするんだけど、よかったら皆さんも来ない?」
「えー、行く行く!」
パワーランチメンバーがすぐさま声を上げる。
だけど、私は一拍遅れてしまった。
だって、私は泳げない。それどころか水が怖い。
誰にも言ったことはないが、隠れカナヅチなのだ。
「ナイトプールなんて初めて! 楽しみ!」
なのに、口が勝手に動いてしまった。
だって、せっかくのお誘いを断ったら空気が悪くなる。
新しい出会いだってなくなってしまう。
置いていかれたくない――そんな焦りがある。
「じゃあ、招待状を送るね!」
森さんの言葉に、私は引きつった笑みを浮かべた。


