「よーっし、次はお化け屋敷いきましょーー!!」
悠人くんが地図を見ながら声を上げた瞬間、私はぴくっと肩を跳ねさせた。
「え、お、お化け屋敷……?」
「えっ、もしかして梓ちゃん、怖い系ダメな人?」
「だ、だめっていうか……あんまり得意じゃなくて……」
「わっかる〜!私も叫び倒すタイプ!」
葉月さんが笑ってくれて、ちょっとだけほっとする。
でも──
「せっかくだし行こうよ。なんなら、俺、喜んで先陣切るから!」
悠人くんの明るい声と、キラキラの笑顔。
その無邪気な勢いに、首を横に振るタイミングを逃してしまった。
(……いや、無理かも……)
入り口前で、すでに足がすくみそうになった。
到着したお化け屋敷は、思ってたよりも本格的で。
朽ちかけた洋館を模した建物。重たい扉の奥からは、すすり泣きのような声や不気味な物音が漏れていて──
それだけで、もう怖い。
チケットを渡す手が震える。
「いってらっしゃい」と笑うスタッフの声すら、何かのフラグにしか聞こえない。
覚悟を決めて、一歩。
中に入ると、あっという間に視界が暗闇に包まれた。
悠人くんが地図を見ながら声を上げた瞬間、私はぴくっと肩を跳ねさせた。
「え、お、お化け屋敷……?」
「えっ、もしかして梓ちゃん、怖い系ダメな人?」
「だ、だめっていうか……あんまり得意じゃなくて……」
「わっかる〜!私も叫び倒すタイプ!」
葉月さんが笑ってくれて、ちょっとだけほっとする。
でも──
「せっかくだし行こうよ。なんなら、俺、喜んで先陣切るから!」
悠人くんの明るい声と、キラキラの笑顔。
その無邪気な勢いに、首を横に振るタイミングを逃してしまった。
(……いや、無理かも……)
入り口前で、すでに足がすくみそうになった。
到着したお化け屋敷は、思ってたよりも本格的で。
朽ちかけた洋館を模した建物。重たい扉の奥からは、すすり泣きのような声や不気味な物音が漏れていて──
それだけで、もう怖い。
チケットを渡す手が震える。
「いってらっしゃい」と笑うスタッフの声すら、何かのフラグにしか聞こえない。
覚悟を決めて、一歩。
中に入ると、あっという間に視界が暗闇に包まれた。

