不思議な町の喫茶店


『なにをしているの…?』

コーヒー(あなた)を、おかわりしてるの」

『それは…見たら分かるけれど』

不思議そうに見つめる女の子と視線を合わせる。
私は親指をグッと立てて言い放った。

「今日でコーヒー、克服しようと思って」

私のそんな言葉に、女の子の目が丸くなる。

『え…本気なの…?本気で言ってくれている?』

どこか嬉しそうにしながら、もじもじと聞いてくる女の子。

「できるかどうか分からないけど…お財布と胃の限界までやってみる!それに、コーヒー飲めたらかっこいいしね」

運ばれてきたおかわりを受け取りながら、私はそう言って笑った。
それから二杯目、三杯目とおかわりは続き…ついに十杯目になったころ。

「…うん、なんかスゴく美味しいかも…!」

私はすっかりコーヒーの味にハマってしまっていた。
その言葉を聞き、ここまで固唾をのんで見届けていた女の子が、初めてパァッと花開いたような笑顔を見せる。