そう自分に言い訳しながら、もう一口。
「……うぅ、ひっく……苦いぃぃぃ……」
『もうやめて!!』
「………え……?」
下の方から大きな声がして、私は泣くのをやめた。
今の声は?そう思ってテーブルを見てみると、小さな女の子が立っていた。
その子は真っ黒なドレスの生地を両手で握りしめながら、プルプルと小刻みに肩を震わせている。
『もう、いっつもそう!なんで失恋すると私を飲みにくるの!?頼まれるたび泣かれて…泣きたいのはこっちよ!!』
「えっ…えっ…?」
うろたえる私にギャンギャンと怒声を浴びせる女の子。
この生き物…なんなの!?小人…!?
いや、もしかして、このお店の“魔法”なの…?
私はおずおずと女の子に声をかけた。
「えっと…あなたはコーヒーの妖精なの…?」
『知らないわよ!』
「えー……」
ハッキリと言われてしまって目を丸くする。
女の子はまだ言いたいことがあるようだった。
ずんずんと大股で私に近づき仁王立ちする。



