「つくし、ごめん!待ったか?」
「ううん全然!むしろピッタリでビックリ」
放課後の校舎裏。
いつも遅刻ばっかりの龍樹と草太も、今回ばかりは約束した時間通りにやってきてくれた。
「…えっと、返事…聞かせてくれるんだよな?」
「オレと龍樹、どっちを選ぶか…どっちもフるか」
初めて見る真剣な面持ちで、私の言葉を待つ二人。
私は深く深呼吸をして、こう言った。
「私ね、どっちのことも結局選べなかった…だから提案させてほしいの」
『提案…?』
「うん。私は選べないから、今度は二人に選んでほしいんだ」
首をひねり、互いに顔を見合わせる二人へ私は思い切って言い放つ。
「そう___私と龍樹と草太、三人でつき合うか…今まで通りの友達関係に戻るか…選んでほしいの」
「は…!?」
「マジで言ってる……?」
目をまん丸にする二人に、大真面目な顔で頷く。
悪女みたいな提案しているなとは思うけれど、でも…こう言えば二人は“友達”としての関係を選んでくれるだろう。
これが幼なじみをフる勇気のない私が考えた、解決の糸口だった。
「…どうする?」
私の問いかけに、二人は___。
『…それ、いいかも』
…………は??
「オレらずっと三人でいたし、それもアリじゃね?」
「だな、二人なら倍つくしを守ってやれるし」
龍樹の言葉に草太がニヤリと笑う。
ちょっと待ってよ、ついてけない!!
想定外、想定外、想定外!!
まさか…こんなことになるなんて…!!?
すっかり乗り気な二人を前に、私は目眩を覚えて頭を抱える。
頭の片隅で、『ほら、言っただろう?』とサンドイッチの女の子達がクルクル踊って笑っていた。



