「志緒ちゃん!体操服汚れちゃうよ!」 慌てて、志緒ちゃんの手を止めた。 絵具が跳ねて、バケツのふちに色が飛び散る。 志緒ちゃんは、ぷくっと頬をふくらませて私を見た。 「なずなはさ、千景が女の子と2人きりであんなことしてても、何も思わないの?」 志緒ちゃんの言葉に、私は首をかしげた。 (さっきから、何を言ってるんだろう…?) 「2人きりでもないし、色塗ってるだけだし…?」 「そうじゃなくてさー、なんかこうさー!」 志緒ちゃんは、もどかしそうに筆をぶんぶん振る。