「なずな、それ俺以外の前でやらないでね」 「それ…って?」 千景くんは、立ち上がりながら言った。 「嫉妬で狂いそうになるから」 その言葉が、風よりも強く胸を揺らした。 (嫉妬…?千景くんが?) (なにに?) 頭の中が、ぐるぐるする。 「借り物競争も出るんだっけ?」 「うん」 千景くんは、俵を持ったからなのか—— 少し体操服が汚れていた。