私を拾ってくれますか?





メールか。それは思い浮かばなかった。でも残念ながら連絡先は交換していない。手紙を書いて、奈垣くんの引き出しに入れておこうかな。




「旭、ありがとう」


「いつでもどうぞ。俺も星のこと傷つけたから、罪滅ぼししたい」




〝頑張れよ〟


背中を2度小突かれて、久しぶりに旭の温かみを感じた。手紙なんて、スマホを持つようになってから書いていないから、どう書けば良いか分からず、手が止まる。


私の気持ちって何だろう。旭と話すこと、怒らないでほしいって言うのも違う。だからといって、付き合ってほしいなんて唐突な展開も求めてはいない。



悩んだ挙句、手紙を取り出したけど、大きい紙に数行書いて終わった。



〝私が旭と話してたこと、怒ってるんだよね。でも何で怒ってるのか分からない。放課後、教えてほしいです。〟



朝練が終わる前に教室に入って、奈垣くんの机の引き出しに差し込みたい。居ないと良いけどな。その日は手紙を書き終えるとすぐに眠り、次の日早く起きて学校に向かった。



気持ち早足で教室に向かい、扉に手をかけたところで中から声が聞こえて、動きを止めた。