私を拾ってくれますか?






「良いって。子どもじゃないんだから、一人で帰れる」



いつもより空は暗いけど、遊んでいて帰りが遅くなることもある。送ってもらわなくて良いと、何度言っても引き下がってもらえず、結局奈垣くんに家まで送ってもらうことに。


運動したあとのアイスも食べ、完全に整った体。奈垣くんも久しぶりにジムに行ったようで、まだ動かした筋肉を服の上から触っている。




「奈垣くんって、ナルシスト系?」


「どこが」


「そういうとこ。筋肉触って笑ってるの、だいぶ気持ち悪いよ」




言いすぎただろうか。奈垣くんの二歩先で止まって振り向くと、私を睨んでいる。




「飯田は、オラオラ系だな」


「オラオラ?そんなイカつくないよ」


「態度が、だよ。俺と話したこともなかったのに、気持ち悪いって言い出すなんて生意気なんだよ」




不機嫌に歩き出すと、わざとらしく私の肩にぶつかってくる。痛くなかったけど、こちらもわざとらしく痛がってみた。




「絶対痛くないだろ(笑)」


「肩の骨、折れた」