君の隣にいたいだけ

季節は初夏に移り変わり、教室の窓から差し込む陽射しが眩しくなっていた。

美咲の体調は少しずつ変わり始めていたけれど、彼女は悠真との時間を何よりも大切にしていた。

ある日、悠真が手作りの小さな花束を持って教室にやってきた。

「美咲、これ…君に」

美咲は驚きながらも、微笑みを返した。
「ありがとう、悠真。こんなに優しくされたの、初めてかもしれない」

「俺はずっと、君の笑顔が見たかったんだ」

その言葉に、彼女の胸は温かい何かで満たされた。

限られた時間の中で育まれた二人の絆は、まるで小さな奇跡のように輝いていた。