君の隣にいたいだけ

時は流れ、季節は冬へと移り変わっていった。

病気と闘いながらも、二人は毎日を必死に生きていた。

ある日の放課後、学校の校庭で美咲と悠真は静かに並んで歩いていた。

冷たい風が二人の頬を撫でるけれど、その手はしっかりと繋がれていた。

「ねぇ、悠真」
美咲が照れくさそうに言った。

「ずっと言いたかったんだけど…私、やっと言える。
これからは、ただの友達じゃなくて、君のことを恋人として、大切にしていきたい。」

悠真は驚いたように彼女を見つめた後、優しく微笑んだ。

「俺もだよ、美咲。君といる時間が、何よりも大切なんだ。
これからは一緒に、もっと強く支え合っていこう。」

二人は自然にぎゅっと抱き合い、これから始まる新しい関係に心を震わせた。

冷たい冬の空気の中に、温かい光が差し込んだようだった。