やっぱり君が好きだ

 卒業式
 式が終わり、クラスのみんなと写真を撮るのも終わり、教室には私以外誰もいなかった。
 綺麗な白い花が置かれた陽人君の机に私は目を向ける。心の中で陽人君に話しかける。
「陽人君、私たちはもう中学校を卒業したんだよ。元気してる?私はさ、絶対に陽人君と過ごした日々を忘れないよ。一生懸命、一緒に練習した部活、綱引きをした体育祭、文化祭で2人で分けたポテト、一緒に回ったお寺や水族館、USJ、そして陽人君が告白してくれた大阪、病院での会話、映画デート、その後の指輪とキス。私は陽人君のおかげで世界がもっと明るくなった気がするの。陽人君と出会ってなかったら私今頃何してるんだろな。」
 少しずつ頭の中に浮かんでくる出来事。まだ陽人君と話したいことがある。だから涙を堪えた。
「私はさ、絶対に陽人君の分までしっかり生きるからね。だから空の上でずっと待っててくれるよね。私、花凛は陽人君のことがやっぱり大好きです。」
 ポロポロと涙が落ちてきた。
 こんなにも大好きな陽人君がいなくなるなんて...。陽人君の顔が頭の中に映るたびに、涙が出てくる。
 それでも私は前を向いて歩かなければいけない。陽人君の分まで。
 だから生きる。
 ありがとう、陽人君。そしてまた会う日まで。
 陽人君がいなくなっても、それでも私はやっぱり君が好きだ。