「告白しよっかなー…」
突然のことで、あたしは何も反応できないままみっともなく廊下のど真ん中で立ち止まった。
星南がパチパチと目をしばたかせると、彼女の長い睫毛が廊下の照明と外からの陽の光で、彼女の真っ白な肌に複雑な影を落とした。
その影をじっと見つめていると、星南がぐるりと振り向いて怪訝な表情を浮かべる。
「わたしの顔、なんかついてる?」
「ん?ぜんぜん。というか遥樹に告白するんでしょ?絶対成功するよ」
なんとなく星南をフォローすると、「柚音がそういうなら間違いない!夏までに絶対付き合うぞー!!」と意気揚々と腕を突き上げた。
その姿を見ていられなくて、なんとなくあたしはセーラー服の鳩尾あたりをぎゅっと握りしめた。



