「シャーロット様。僕が何を言いたいかというと、おそらくは団長の周囲は『王家の影』と呼ばれる隠密の存在に常に監視され、彼らによって団長へ都合の悪い情報が入ってしまうことが防がれて……それに、団長が誰と何を話したかも、マチルダ様へと筒抜けの状態になっています。でなければ、不可能なことばかり起きておりますので」
そ、そそそ!! そうなんだ!!!
『王家の影』という名前が物語の中の出来事のようで、私は少々気持ちが上がってしまった。
話には聞いたことはあるけれど、本当に居るんだ。王家の裏で彼らを守り表では言えないような仕事を遂行する、そういう隠密集団。
「……それでですね。シャーロット様」
そこで、ロイクさんの緑色の目がスッと細まった。これまでの|力を抜いた(リラックス)状態から、一気に塗り変わった馬車の中の緊迫した空気。
えっ……何? 私は何も起こっていないし、これまでと何も変わらないように思うけれど。
驚いて息を呑んだ私に頷き、馬車にある小さな窓へロイクさんは視線を移した。そこには、ただ流れていく風景。
そ、そそそ!! そうなんだ!!!
『王家の影』という名前が物語の中の出来事のようで、私は少々気持ちが上がってしまった。
話には聞いたことはあるけれど、本当に居るんだ。王家の裏で彼らを守り表では言えないような仕事を遂行する、そういう隠密集団。
「……それでですね。シャーロット様」
そこで、ロイクさんの緑色の目がスッと細まった。これまでの|力を抜いた(リラックス)状態から、一気に塗り変わった馬車の中の緊迫した空気。
えっ……何? 私は何も起こっていないし、これまでと何も変わらないように思うけれど。
驚いて息を呑んだ私に頷き、馬車にある小さな窓へロイクさんは視線を移した。そこには、ただ流れていく風景。



