以前、エリアスに聞いた事があるけれど、高官の秘書官などは仕事を覚えるために傍に居て、次なる幹部候補だと言っていたから有能な騎士様なんだろうなと思った。
ハビエル様が使う馬車だと言う豪華な馬車に揺られて、十分ほどしたくらいだろうか、これまでに言葉少なだった前の座席に座るロイクさんが私へと唐突に話しかけて来た。
「……シャーロット様も、きっと不思議に思われたでしょう。結婚を望む団長へマチルダ姫から執拗な邪魔を受けている事を、なぜ近くに居る誰も彼に教えないのか……」
ロイクさんは口下手な私の心を読めるかのように、その時その時で色々と教えてくれる。けれど、これは彼が『こういう状況ではこの人はこう思うだろうな』という気遣いが異常に出来るだけだからだと思う……。
私が肯定を表すために何度か頷けば、彼は膝の上で手を組んで肩をすくめた。
「実は何度か団長を慕う正義感の強い部下何人かが、そうしようと試みたことがあったのですが、何故かそれは事前に防がれ、全員騎士団を即日解雇されています……離職の手続きの際、高額な口止め料を渡されるいう噂も」
ハビエル様が使う馬車だと言う豪華な馬車に揺られて、十分ほどしたくらいだろうか、これまでに言葉少なだった前の座席に座るロイクさんが私へと唐突に話しかけて来た。
「……シャーロット様も、きっと不思議に思われたでしょう。結婚を望む団長へマチルダ姫から執拗な邪魔を受けている事を、なぜ近くに居る誰も彼に教えないのか……」
ロイクさんは口下手な私の心を読めるかのように、その時その時で色々と教えてくれる。けれど、これは彼が『こういう状況ではこの人はこう思うだろうな』という気遣いが異常に出来るだけだからだと思う……。
私が肯定を表すために何度か頷けば、彼は膝の上で手を組んで肩をすくめた。
「実は何度か団長を慕う正義感の強い部下何人かが、そうしようと試みたことがあったのですが、何故かそれは事前に防がれ、全員騎士団を即日解雇されています……離職の手続きの際、高額な口止め料を渡されるいう噂も」



