「ここまでの……どこに、笑うところがあったと言うんだ」
ようやく笑いが落ち着いたエリアスに憮然としたハビエル様は、イライラとした表情をしていても素敵なものは素敵……いえ。エリアスの笑った理由については、私も理解出来てしまうので、何をどう言って良いものやら悩むわ。
おそらくはこれまで、マチルダ様のことについては『この人には絶対に言ってはならない事』とされ、この人は何も知らないのよね。
確かに、誰かの恋心を本人以外が伝えてしまうなんて、無粋が過ぎるかもしれない。ハビエル様ご本人が気が付くならまだしも……。
延々、ハビエル様は結婚出来ないかもしれないと悩み、マチルダ様は高すぎるプライドにより、それなら私が居るでしょうと言えないのよね。
そして、いよいよ彼に近付く女性は居なくなり、追い詰められたハビエル様は、偶然話し掛けた私と結婚したいという気持ちが燃え上がった。
本当に……何もかもが、良くわからない流れよね。
「……すみません。あまりにハビエルとシャーロットの二人の関係性が、微笑ましく……ついつい、その……笑ってしまったことは、もう言い訳のしようがないんですが、僕とシャーロットの仲を疑うまでに、彼女をお好きで居てくださること……従兄弟として、本当に嬉しく思います」
「つまり、エリアスとシャーロットは、何の関係もないんだな?」
ハビエル様はほっとした顔で、確認するように言った。
「ええ。天地神明に誓って。僕らには従兄弟同士以上の思い出がありません。シャーロットのことは幼い頃、弟だと思っていた時期もありましたし」
ようやく笑いが落ち着いたエリアスに憮然としたハビエル様は、イライラとした表情をしていても素敵なものは素敵……いえ。エリアスの笑った理由については、私も理解出来てしまうので、何をどう言って良いものやら悩むわ。
おそらくはこれまで、マチルダ様のことについては『この人には絶対に言ってはならない事』とされ、この人は何も知らないのよね。
確かに、誰かの恋心を本人以外が伝えてしまうなんて、無粋が過ぎるかもしれない。ハビエル様ご本人が気が付くならまだしも……。
延々、ハビエル様は結婚出来ないかもしれないと悩み、マチルダ様は高すぎるプライドにより、それなら私が居るでしょうと言えないのよね。
そして、いよいよ彼に近付く女性は居なくなり、追い詰められたハビエル様は、偶然話し掛けた私と結婚したいという気持ちが燃え上がった。
本当に……何もかもが、良くわからない流れよね。
「……すみません。あまりにハビエルとシャーロットの二人の関係性が、微笑ましく……ついつい、その……笑ってしまったことは、もう言い訳のしようがないんですが、僕とシャーロットの仲を疑うまでに、彼女をお好きで居てくださること……従兄弟として、本当に嬉しく思います」
「つまり、エリアスとシャーロットは、何の関係もないんだな?」
ハビエル様はほっとした顔で、確認するように言った。
「ええ。天地神明に誓って。僕らには従兄弟同士以上の思い出がありません。シャーロットのことは幼い頃、弟だと思っていた時期もありましたし」



