まままま……待って……確かに、城の中には休憩室と称されるそれ用の部屋が、たくさん用意されていることは知っているけど?!
そんな話、私には絶対無縁だって思ってた!
だって、あれは既に結婚している暇を持て余した貴婦人たちが、火遊びする用の部屋だと聞いているし!
未婚の貴族令嬢は、結婚式まで、処女を守らなければならないのに、なっ……なんてことなの!
会話の練習にとハビエル様を薦めた当の本人イザベラは、そんな私たち二人を見つけて、一瞬とても驚いた顔になり、「上手くやったわね!」と、言わんばかりににこやかな表情で手を振っていた。
ちっ……違うの! イザベラ、私たち二人、会話の練習どころではなくなっているんだけど?!
ーーーーーーーたっ、たすけてー!!!
涙目で手を引かれて付いて行くだけで精一杯の私の心の叫びなど彼女に聞こえる訳もなく、私は大股で歩くハビエル様の後へと続くしかなかった。
待って待って……自分のせいで、まさかの貞操の危機なんだけど?!
「ままま、待って……」
ようやく口から出てきた言葉に、私はほっとした。
そんな話、私には絶対無縁だって思ってた!
だって、あれは既に結婚している暇を持て余した貴婦人たちが、火遊びする用の部屋だと聞いているし!
未婚の貴族令嬢は、結婚式まで、処女を守らなければならないのに、なっ……なんてことなの!
会話の練習にとハビエル様を薦めた当の本人イザベラは、そんな私たち二人を見つけて、一瞬とても驚いた顔になり、「上手くやったわね!」と、言わんばかりににこやかな表情で手を振っていた。
ちっ……違うの! イザベラ、私たち二人、会話の練習どころではなくなっているんだけど?!
ーーーーーーーたっ、たすけてー!!!
涙目で手を引かれて付いて行くだけで精一杯の私の心の叫びなど彼女に聞こえる訳もなく、私は大股で歩くハビエル様の後へと続くしかなかった。
待って待って……自分のせいで、まさかの貞操の危機なんだけど?!
「ままま、待って……」
ようやく口から出てきた言葉に、私はほっとした。



