私はそのことが、不安になってしまった。伯爵令嬢と王族の姫君、どちらを優先せよと言われてしまうかは、火を見るより明らかだ。
「……マチルダ様はプライドが高く、ハビエルのことを好きだと言えまい。言えるならば、既に言っている。臣下の身分で縁談を断るわけにもいかないが、それはそれとして、誰かの好意を拒否することは個人の自由だからな。ハビエルから好きではないと告げられることを、彼女は極度に恐れているようだ」
「けれど、聞かないとわからないと思うわ。私だって結婚出来るなら私でなくても良かったかと、私のことを好きなのか、大事なことはハビエル様本人へ確認したもの」
そこでエリアスは私を見て、ぽかんとした顔をしていた。
「……? 何? 当然でしょう? だって、これから私たち結婚するのだもの。そこを聞いておかないと、一生一緒に居るなんて嫌だわ」
どうなのかと思った時に真意を確認しておけば、関係が先にいったとしても、それ以上は悩むことはない。
「いや、だから……まあ、僕もハビエルがシャーロットが好きな理由が、なんだかわかった気がするよ……最初は色々と言葉が足りなくて、誤解はあったんだろうが、二人は求め合う運命だったのかもしれないね。うん」
足を組んだエリアスは宙に視線を向けて、遠い目をしていた。
「……マチルダ様はプライドが高く、ハビエルのことを好きだと言えまい。言えるならば、既に言っている。臣下の身分で縁談を断るわけにもいかないが、それはそれとして、誰かの好意を拒否することは個人の自由だからな。ハビエルから好きではないと告げられることを、彼女は極度に恐れているようだ」
「けれど、聞かないとわからないと思うわ。私だって結婚出来るなら私でなくても良かったかと、私のことを好きなのか、大事なことはハビエル様本人へ確認したもの」
そこでエリアスは私を見て、ぽかんとした顔をしていた。
「……? 何? 当然でしょう? だって、これから私たち結婚するのだもの。そこを聞いておかないと、一生一緒に居るなんて嫌だわ」
どうなのかと思った時に真意を確認しておけば、関係が先にいったとしても、それ以上は悩むことはない。
「いや、だから……まあ、僕もハビエルがシャーロットが好きな理由が、なんだかわかった気がするよ……最初は色々と言葉が足りなくて、誤解はあったんだろうが、二人は求め合う運命だったのかもしれないね。うん」
足を組んだエリアスは宙に視線を向けて、遠い目をしていた。



