お酒のせいなのか、副社長の凄まじい男らしさと色気のせいなのか、なんだか頭がくらくらする。絶望の淵にいたはずなのに、今は雲の上にいるみたいに夢見心地だ。
しかし、彼と結婚する場合のことをなんとか考えていると、惚けた頭でもすぐにある問題が浮上する。
「あの、ひとつ質問が。やっぱり跡取りって必要ですよね?」
旧財閥ともなれば、跡取り問題からは逃れられないんじゃないだろうか。妻になる立場からするとかなり重要な問題だろう。
問いかけると、副社長は余裕の表情を崩さず口を開く。
「一族の中ではそういう考えが強いが、俺自身は血筋に縛られるのはくだらないと思っている。子供を生めとか、男の子を望んでいるとか、もし周りから言われたとしても俺が対処するから心配するな」
その答えを聞いて、少しホッとした。ご両親はどう望んでいるかわからないけれど、彼自身がそういう考えならプレッシャーは少なそうだ。
「でも、単純に子供は欲しいよ。愛情をいっぱい与えて、休日も皆で過ごして、笑顔が絶えない家庭にしたい」
とても柔らかな表情でグラスを傾ける彼を見て、胸がとくんと優しく鳴った。
しかし、彼と結婚する場合のことをなんとか考えていると、惚けた頭でもすぐにある問題が浮上する。
「あの、ひとつ質問が。やっぱり跡取りって必要ですよね?」
旧財閥ともなれば、跡取り問題からは逃れられないんじゃないだろうか。妻になる立場からするとかなり重要な問題だろう。
問いかけると、副社長は余裕の表情を崩さず口を開く。
「一族の中ではそういう考えが強いが、俺自身は血筋に縛られるのはくだらないと思っている。子供を生めとか、男の子を望んでいるとか、もし周りから言われたとしても俺が対処するから心配するな」
その答えを聞いて、少しホッとした。ご両親はどう望んでいるかわからないけれど、彼自身がそういう考えならプレッシャーは少なそうだ。
「でも、単純に子供は欲しいよ。愛情をいっぱい与えて、休日も皆で過ごして、笑顔が絶えない家庭にしたい」
とても柔らかな表情でグラスを傾ける彼を見て、胸がとくんと優しく鳴った。



