収録スタジオの控室。狭い廊下を挟んだ向かいに、別のグループの名札が掛かっていた。
――ECLIPSE。
Bluebell Boysより少しだけ早い、去年秋にデビューしたNova Bloom Inc.の新人。すでにSNSでは「どっちが上か」比べられ始めている。
廊下で鉢合わせた瞬間、空気が張りつめた。
先に口を開いたのは、黒髪をキッチリと整えた男――篠崎 樹(いつき)。
「お前らがBluebell Boysか。ずいぶん話題になってるじゃないか」
声に笑みはあるのに、目は冷たい。
ヒナタが一歩前に出て笑う。
「そっちもだろ? 俺たち負けないから」
「へぇ。元気だな」
隣の橘 隼人が鼻で笑う。「でも見た目だけじゃアイドルは続かないぞ」
ユウキが小さくため息をつく。
「忠告ありがとう。こっちはこっちで考えてる」
緊張が高まる中、ECLIPSEの三浦 海斗が後ろから声をかけた。
「おい、やめとけよ。番組前に空気悪くしてどうすんだ」
彼だけは柔らかい笑みを浮かべていた。
「……ふん」
ECLIPSEの篠崎が肩をすくめ、すれ違いざまに一言。
「楽しみにしてるよ。どっちが“本物”か」
背中が去っていくのを見ながら、レイは無意識に拳を握っていた。
――本物。
その言葉が胸に突き刺さった。
――ECLIPSE。
Bluebell Boysより少しだけ早い、去年秋にデビューしたNova Bloom Inc.の新人。すでにSNSでは「どっちが上か」比べられ始めている。
廊下で鉢合わせた瞬間、空気が張りつめた。
先に口を開いたのは、黒髪をキッチリと整えた男――篠崎 樹(いつき)。
「お前らがBluebell Boysか。ずいぶん話題になってるじゃないか」
声に笑みはあるのに、目は冷たい。
ヒナタが一歩前に出て笑う。
「そっちもだろ? 俺たち負けないから」
「へぇ。元気だな」
隣の橘 隼人が鼻で笑う。「でも見た目だけじゃアイドルは続かないぞ」
ユウキが小さくため息をつく。
「忠告ありがとう。こっちはこっちで考えてる」
緊張が高まる中、ECLIPSEの三浦 海斗が後ろから声をかけた。
「おい、やめとけよ。番組前に空気悪くしてどうすんだ」
彼だけは柔らかい笑みを浮かべていた。
「……ふん」
ECLIPSEの篠崎が肩をすくめ、すれ違いざまに一言。
「楽しみにしてるよ。どっちが“本物”か」
背中が去っていくのを見ながら、レイは無意識に拳を握っていた。
――本物。
その言葉が胸に突き刺さった。



