「なにそれ、もしかして私のせいで登校拒否になったとか思ってる?」
「そ、そうじゃなくて、ただ、なにか知らないかと思って」

「知ってるわけないじゃん。私と小山さんは部活内でしか接点ないんだし」
じゃあその部活内で沙紀はどんなポジションだったの?

そう質問を続けたかったけれど、飯島さんの怒った顔を見ていると喉に引っかかった言葉は出てきませんでした。
こんなに気性が荒い飯島さんと沙紀では、そりも合わなかっただろうなと思います。

「でも、喧嘩してたって聞いたから」
「喧嘩? あぁ、確かにしたけど、あれは沙紀の物覚えが悪いからつい口が荒くなっただけだよ。別に喧嘩ってほどじゃないし」