少し強引でもこの鍵穴の中身を確認したいと思いながら、ひとまず自分の教室へ戻りました。
「なんかすごい落ち込んでない? 大丈夫?」

教室に戻って自分の席に座り、鍵垢のパスワードについて考えこんでいたとき、八乙女さんが心配そうに声をかけてくれました。
「大丈夫だけど……ちょっとこれを見てくれる?」

もうこうなれば手あたり次第です。
私は八乙女さんにも鍵垢のアカウントを見せました。
すると八乙女さんは「あっ」と呟いて目を見開いたんです。
明らかになにかを知っている様子でした。
「これ見たことあるよ」
「本当に!?」