「アカネん家も立派だなー! ミドリん家には敵わないけど」

 モモカちゃんと私は、アカネちゃんの家に来るのは初めて。ほんと立派なおうち。ミドリちゃんがベルを鳴らして、アカネちゃんを待ちます。

「来てくれてありがとう! みんな上がって上がって!」

 アカネちゃんはすっかり元気になっている様子。良かった良かった。

「いいなー、一人部屋。弟との二人部屋なんてプライベート感ゼロだよ、しかも狭いし」

 モモカちゃんが部屋を見回しながら、羨ましそうな顔をしてる。

「ウチもそうだよ、お姉ちゃんと一緒。早く仕事決まって、出て行って欲しいんだけど」

 アオイちゃん、お姉ちゃんのことそんな風に思ってたんだ。

 そんな私は……二人部屋でもいいから、兄弟が欲しかったかも?

 これが無い物ねだりってやつなんだろうね。


「ちゃんと反省してるって事と、普段の素行や成績も悪くないからって、謹慎は3日間だけになったよ! ほんと助かった!」

 いつものアカネちゃんの笑顔だ。みんな口を揃えて良かったねと、声をかける。そこからは、いつものファミレスの時の賑やかな私たち。
 
 いつものカラーズが戻ってきました! 祝!!

 と、思いきや——

 翌日、カラーズに再び大きな亀裂が入ったのです。