「あ、あの、離して!」 「やだ」 や、やだ…? なんだかいつもより、綿谷くんが子どものように見える。 絶対離さない、とでもいうように腰に回された腕に力がこもったのがわかった。 「さっき俺を見て逃げただろ」 「なっ!?」 さすがに、あんな目の前で堂々と逃げ出したのだから、バレてないはずがない。 「に、逃げてないです!」 ぶわっと赤くなる顔を見て、綿谷くんがクスッと笑った。 「顔真っ赤。少しは俺のこと意識した?」