クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!



中庭に続く渡り廊下を歩いていると、前の方から「おーい!」と手を振る人影が近づいてきた。


「あ、噂をすりゃ琢磨じゃん」


購買に行ってきたのか、パンの入ったビニール袋を下げながらこちらに向かってくる。


ちょうど早瀬くんに会えたし、今朝のことを謝らなくちゃ…と思ったとき。


「おい、蓮!早く来いよ!」


早瀬くんのその一言に、私はピシッと身を固めた。


「…うっせーな」


不機嫌そうに返す綿谷くんと、ばっちり、目が合ってしまった。


「日向と華子ちゃんこれから昼?なら俺たちと食わねー?」