クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!


✳︎

ぼんやりと授業を受けていたせいか、昼休みまではあっという間だった。


みんなはお弁当を持ってそれぞれの場所に散っていくけど、私は教科書を広げたまま、頬杖をつきながら黒板を見つめていた。


「華子、お昼にしよー」


日向ちゃんの呼びかけにも変わらず上の空な私に、日向ちゃんの声が耳元で弾けた。


「華子!」


「へあっ!?」


びくりと反射的に体が動いたのを感じながら、私は顔を上げた。


そこにはお弁当を片手に腕を組んだ日向ちゃん。


「"へあっ!?"じゃないわよ。お昼休み始まったのに、いつまで授業してるの?」


「あ…ごめんね、ちょっとぼんやりしてた…」