「な、何だよハナコ、いきなり変な声出すんじゃねーよ!びっくりするだろーが!」
中里さんの声に、私ははっとする。
一斉にみんなから見られて、どうしようもなくなった私は本を広げたまま、教室から飛び出した。
何やってんの、私っ…
熱くなった頬に手を当てながら、階段を駆け降りていく。
その途中で「華子ちゃーん」と聞き慣れた声がした。
「…早瀬くん」
「おーい!」と手をひらひらさせながら近づいてきたのは、早瀬くんだった。
どうやら綿谷くんは一緒じゃないみたいで、少し、ほっとしてしまう。
…どんな顔して会えばいいか、わかんないよ…


