次の日。 日課の読書も手につかない私は、ただぼんやりとしながら、頬杖をついていた。 好きな本を読もうとしても、話が頭に入っていかない。 昨日の出来事を思い出す。 あの後、綿谷くんが家まで送ってくれて、それで…… 『今日はありがとうな。また明日学校で』 そう言った綿谷くんが、別れ際に、唇に触れるくらいのキスをしてーーーー 「わぁぁぁっ!」 沸点を超えた私は、勢いよく椅子から立ち上がった。 近くにいた中里さんのグループだけじゃなく、クラス全員がギョッとした顔でこちらを見る。