「わ、忘れてたわけじゃなくて、思い出せなかっただけで!」
「言い訳」
「う…ごめんなさい。あの時また会えたらいいねって言ったのに、私名前聞き忘れたことに後から気づいて…」
昔からどこか抜けた華子らしさに、俺はふっ、と笑みをこぼした。
「お前らしいよな。…高校に入って華子を見つけた時、すげえ嬉しかった。お前がくれたクローバーの願いが叶ったって」
顔を上げた俺は、華子の瞳をまっすぐに見つめる。
「ずっと忘れられなかった。あの時から、ずっと華子のことが好きだ」
「えっと、あの…」
明らかに目をぐるぐる回している華子。
一気にいろんな情報が入りすぎて、今にもパンクしそうな表情をしている。
……まあ、ゆっくりに、けど確実に堕としていくし、焦るつもりはない。
逃がすつもりなんて、最初からないわけだし。


