「手、出して。…これ、覚えてるか?」
華子の手のひらに、ハンカチとクローバーを挟んだ小さな紙を乗せる。
「これ、私が昔持ってたハンカチ…」
そして、小さな紙を開いた瞬間、「あっ!」と声を漏らしながら、俺を見た。
「これ、公園にいた男の子に渡して…もしかして、あの時の男の子って」
「俺だよ」
やっと思い出した様子の華子をぎゅっと抱き寄せて、肩におでこを押し当てる。
ふわりと、華子の甘い匂いがまた俺の理性を崩しそうになる。
「やっと思い出したな…てか、どんだけ時間かかってんだよ」
俺はひと目で華子に気づいたのに、今の今まで忘れられていたのだと知って、ガキのように不貞腐れた俺は言葉を漏らした。


